
派遣のお仕事内容の紹介と、受かり方のコツをお伝えしているシリーズ、今回は「営業」の求人についてです。
派遣の求人には、事務系だけではなく、営業職もあります。
営業経験がある方はもちろん即戦力ですが、未経験から営業の経験を積みたいという場合、正社員として始めるよりもハードルが低くはじめやすいという特徴もあります。
どんな仕事内容で、どういう働き方になるのかをまとめました。
派遣の営業の仕事内容は?
一言に「営業」といっても、企業の扱う商品や顧客によって、かなり仕事の内容と難易度が変わってきます。
大きく種類をわけると3種類ほどになります。
営業の求人の分け方 3種類
新規開拓営業 :全く取引のないお客様に電話または訪問して、新規取引を頂くための営業です。一番ハードですが時給も高い場合が多くあります。
ルート営業 :既存の顧客への定期的な営業です。既存営業と呼ばれる事も。営業として始めやすく、長く続けやすい内容でもあります。
ラウンダー :すでに自社の商品を扱っている店舗を巡回して、PRや在庫確認、スタッフ教育や改善などを行う職種。あまり「営業」という印象の強くない分、続けやすい職種でもあります。
新規開拓営業の仕事の特徴、具体例
新規開拓営業は、いわゆる「飛び込み」や名簿を見てのアポ取りなど、全く面識のない方に商品をアピールする職種です。
商品によって相手が個人であったり企業であったり、金額、規模もまちまちです。
もっとも退職率が高い事が多く、内容のハードさが目立ちがちですが、成果主義の企業も多く、成績次第ではいくらでも稼げるという会社もあります。
退職が多いため、自然と採用も多くなります。初めての営業デビューとして短期で経験をしてみるという方法もあります。
主な仕事内容は、
・電話でのアポ取り
・飛び込み、新規の訪問
・担当者の名刺を頂く事、自社パンフレットの配布
・ある程度の見込み客がいた場合には、詳しい商談
などになります。
時給はもっとも高い場合が多く、成果報酬がつく事もあります。
ルート営業の仕事の特徴、具体例
派遣営業職の求人として多いのは、やはりルート営業です。
既存のお客様に、自社の製品を定期的に提案していく仕事となります。新規開拓と違って、相手とは面識がありますので、自分がその会社の「担当者」という扱いになります。
当然、自社商品についての説明、PRや問い合わせ対応などをする必要がありますので、商品知識や自社についての理解が大切となり、事前の研修や勉強量は多めです。
その分、一度定着しますと、長く派遣契約をしてもらえる会社が多く、安定した職となりやすい部分があります。
また、派遣としてある程度の経験、実績を積んだ後に、正社員採用するケースも非常に多く、正社員への入り口として使う方も多くおられます。
主な仕事内容は
・既存客にアポ取り
・自社の新商品のPRや、今使っている商品サービスについてのヒアリング
・販路拡大のために紹介を頂いたり、自身で新規部署へアピールしていく事も
・見積もり、契約、請求など販売から支払完了までの一連の業務全般
となります。
ほぼ正社員に近い扱いを受けますので、覚える内容や積む経験量は多くなりますが、自分にプラスになる物が多く、また、そのまま正社員への道となる可能性も大きくなります。
ラウンダーの仕事の特徴、具体例
ルート営業の次に多いのはやはりラウンダーでしょうか。
こちらは、すでに取引のある企業への提案と言う意味では、ルート営業に似ていますが、より「定期的に巡回する仕事」というイメージが強くなります。
例えばホームセンターやコンビニに自社の製品を置いてもらっている企業などが、毎日 または週数回、その店舗に訪問して在庫確認や配置の調整、新しいPOP作成、スタッフへの教育指導などを行う職種です。
新しく商品を売るというよりも、今扱って頂いている商品のメンテナンス、調整などが中心です。
ルート営業ほど会社や商品全般についての知識・勉強はいらないケースが多く、自分の担当している商品、店舗に毎日巡回していく業務になります。
主な仕事内容は
・毎日、定期的に決まった店舗への巡回
・不具合や不便がないかの確認
・レイアウトの調整
・POPの作成依頼や、より見やすいレイアウトへの変更のお願い
・在庫の確認
・納品や請求などの業務
などになります。
長く続けやすい営業職として人気があり、また、一度担当となりますと長いお付き合いがありますので、派遣の営業職種としては安定した部類に入る仕事と言えます。
派遣の営業職種に受かりやすい経験、スキルは?
新規開拓、ルート、ラウンダーどの職種であっても、お客様に提案するというスキルは必ず必要になってきます。
そのため、やはり接客業の経験者や、営業、販売、PRキャンペーンスタッフ、コールセンターなどの経験者はそれだけでもプラスの評価となります。
逆に、その会社の扱っている商品についての知識などは、入社後の研修が充実している所が大半ですので、あまり求められてはいません。
全く製品や業界が違っていても問題はなく、何かの営業、販売を行っていたという経験だけでも「即戦力」や「経験者」の扱いとして、優先的に採用されやすくなる傾向があります。
特に新規開拓営業の場合は、「断られる事に慣れている」というタフさはかなり重要視されています。
コールセンターの経験者や、別業種での新規開拓の経験者は、そういった点では完全に即戦力扱いと言えますので、かなり採用される可能性は上がります。
「営業」職種に向くタイプ、向かないタイプは?
やはり人に会って話す事が仕事の中心となりますので、「話すのは苦手」という方や、話し方が少し暗い印象を与えてしまう方、あまり人と会わずに仕事がしたいという方は、面接(顔合わせ)の段階でかなり厳しい状況になるかと思われます。
また、事務系の仕事以外に経験がない場合は、顔合わせの段階で、どれだけ話がうまく出来るかがポイントとなりますので、事前に練習をしておいた方が良いかと思われます。
新規開拓とラウンダーは未経験からでも通りやすいジャンルではありますが、ルート営業には「営業経験必須」という条件が付いている事もあります。この場合は、営業未経験では書類の段階でNGとなる可能性が大となりますので注意が必要です。
未経験から営業に受かるポイントは?
未経験でも採用されやすいのは、新規開拓とラウンダーです。ルート営業でも未経験採用はありますが、企業によってその難易度はかなり変わってくるかと思われます。
接客、販売などの経験があれば、それをアピールする事で、新規開拓、ラウンダーには比較的通りやすくなります。
特にラウンダーの方は、きめ細やかな巡回とサポートが必要なお仕事ですので、接客、販売の仕事とは相性が良く、企業によっては未経験でも積極的に採用したいという所もあります。
また、新規開拓の方は「本人のモチベーション重視」という企業も多くあります。経験不問で、やる気を重視という企業では未経験でも全く気にする事はありません。
さらに営業職に受かりやすくするポイントとして、例えば短期の新規開拓などの求人で一度経験を積み、「営業経験者」として違う会社に応募する方法もあります。
短期の営業職種の求人はかなり採用のハードルを下げて募集している事も多くありますので、まずは一度短い期間だけの仕事を経験して、それをアピール材料にして本命の会社に応募という手も使えるかと思われます。
まとめ
営業と一言でいいましても、実は色々な種類があり、その内容や難易度、時給にはかなりバラつきがあります。
自分にあった働き方はどのタイプかを知ったうえで求人を見ていますと、「これは違うな」「これはいけそう」という勘も働いてくる事かと思います。
ぜひ自分にあった営業職種と出会ってくださいね。
素敵な派遣ライフを!