
仕事をする上で上司が合わない事は良くありますよね。一緒に仕事をしたくなくても、仕事ですから仕方ないと思ってしまいがちです。
しかし、ほんの少し心構えや考え方、対応を考えることで、合わない上司とも上手くやり取りすることが出来るようになります。
今回はこの記事で、上司と合わないときの心構えや考え方、対応すべきポイントをご紹介します。
1.自分に非がないかを確認する
自分も相手も人間ですので、人それぞれ「合う、合わない」は誰にでも起きる事です。
自分と合わない上司がいる場合、まずは「自分に非がないか」を考えてみることが大切です。上司が合わないと感じる理由は、もしかすると自分の中に原因があるのかもしれません。
自分の行動を客観的に振り返ってみますと、「自分が上司の立場だったら、確かにこれは怒るかも…」と気づく事もあるかもしれません。
また、非がないかどうかを自分で判断出来ない場合には、同僚に意見を聞いてみるのも方法です。合わない上司だからと言って避けるのではなく、あえて「自分に非があるのか、無いのか」を確認しておく事も大切です。
人間関係において合わない、苦手だと意識し始めると、相手の話す事やする事のすべてが歪んで見えてしまう事があります。
相手の嫌いな部分に意識を集中させるよりも、まずは自分の事を見つめなおし、受け止め方や考え方に間違いがないかと考えてみることもオススメです。
1-1.上の上司に相談をする事
自分の非を見つめなおしても、「自分は悪くない」と判断が出来た場合は、さらに上の上司に相談することも良い方法の一つと言えます。
さらに上の上司に相談することで、何かしらの対処をしてくれる可能性は大きくあります。
そりの合わない上司が課長であれば、その上の部長に、基本的に一つ上の上司に相談することが大切です。働く企業の規模にもよりますが、ある程度大きな規模では、二段以上飛ばして、その上の役職者に相談する事は避けておきましょう。
また、相談できる上司が何人かいる場合ならば、なるべく穏便に済ませる、調整の上手いタイプの上司を選ぶようにしましょう。
上の上司に相談する事で、他の部署への転籍や直接合わない上司に指導をしてくれたり、何かしら現状を変えるキッカケに繋がる事は多いにあるでしょう。
また、上の上司を味方につけることが出来れば、仕事もしやすくなると考えられます。
2.合わない上司でも無視や悪い態度は避ける
自分と合わない上司がいたとしても対応方法として「無視」や「あえて悪い態度を見せる」といった態度で示す方法は得策ではありません。
あくまでビジネス上の付き合いである以上、上司の方が立場も経験も、権力の面でも相手が上です。
合わない上司に対してのあからさまな無視や悪い態度で示す方法は、他の先輩や同僚にも迷惑をかけてしまうだけでなく、自分の行動で組織の和を乱すことに繋がってしまいます。
嫌な上司に対抗するつもりが、逆に自分を「悪者」扱いする結果になってしまいます。
上司以外も敵に回る、まさに四面楚歌の方法ですので、どれだけ合わずにイライラがたまっていても、露骨に態度を示すのは避けましょう。
あくまでクールに、イライラはお腹の中におさめて、毎日の仕事を進めながら対策を練りましょう。
2-1.陰口はなるべくしない
合わない上司がいる場合には、陰口はどうしても出てしまいがちです。
同僚や先輩へ、上司のいない場所で陰口をたたくのは、知らないうちに社内に広まる可能性がありますのでやや危険です。
お酒の席でも、なるべく信用できる人か、できれば違う会社で勤める友人などに、愚痴や相談に乗ってもらう方が安全です。
特に、社内でのうわさ話は、足が速いものです。
ほんの少しの陰口や悪口が、思わぬ形で人から人へと広まり、尾びれ背びれが付いて、本当に言いたかった事とはまるで違う話を、あなたがしたかのような印象を持たれてしまう事も。
こうなってしまうと、社内での、ちょっとした「炎上」状態です。
こういった事態を避けるためにも、社会人としてのマナーは最低限守りながら、なるべく「失言」を取られないよう注意する事が大切です。
3.自分の考え方を変える事で、ストレスを減らす
合わない上司と一緒に仕事をしている時間は、かなり厳しいものがあるでしょう。ですが、仕事なので簡単に上司を変えることは出来ません。
そういう時は、自分の中で、前提になっている「考え方」を変えてみる事で、ストレスを減らす方法もあります。
3-1.そもそも上司からの評価を求めない
合わない上司は、あなたの経験やスキルを正しく評価が出来ていないのかも知れません。あるいは単に性格が合わないだけなのかも知れません。
そんな「合わない」相性の上司に、自分を正しく評価してほしいと考えているのに、現実がそうならないために、ストレスがより大きくなってしまいます。
ここは一つ考え方を変えて、あえて
- 「この上司からの良い評価は要らない」
- 「この上司に、私を正しく評価してもらう事はもう期待しない」
- 「この上司は、私の事を正しく理解できない人だと考える」
といったように、あえて上司の評価を捨てる方向で、考えてみる方法もあります。
合わない上司との時間を「何とかしよう」と考えるのではなく、「この上司には期待しない」と、手放す考え方をする事で、ストレスを減らす事も可能です。
3-2.合わない上司ではなく、他の先輩や上司からの評価を優先する
あわない上司と上手くやろうと考える事を手放し、他の事に集中するのであれば、他の先輩や別の上司とうまくやっていく方法を考えるのも一つです。
会社には多くの人がいますので、合わない上司とあなたが、1対1で二人きりで働いている訳ではありません。
毎日、多くの方々と関わりながら仕事をしているはずです。
あなたのストレスの原因になる上司ではなく、ストレスなく付きあえる先輩や別の上司から、より正しく評価してもらえるよう、そちらに仕事の意識を集中させていきましょう。
合わない上司を無視する必要はありませんが、「合わない上司を何とかしたい」と、苦手な物に意識を向けるのは、より苦手な事ばかりに集中する事になります。
別の上司でも先輩でも同僚でも助けてくれる人はいます。そんな人々に感謝をすることを考えてみることも良いでしょう。
露骨な態度をせずに、自然に他のセクションと一緒に仕事をする機会を増やし、別の先輩や上司たちと過ごす時間を増やしていきましょう。
3-3.あえて上司の良い点を探して理解する
合わないとネガティブに捉えるのではなく、上司の良いところを探してみることも大切です。
もちろん抵抗感が起きやすい方法ではありますが、ストレスを大きく減らせる方法でもあります。
相手への苦手な気持ちが強すぎると、自然と表情や言葉に出てしまい、相手との隙間は広がるばかりです。
上司も人間ですので、必ず良いところの一つや二つあるはずです。上司の良い面にあえて目を向けることで、意外な一面に気づく事が出来たり、「これまで許せなかった事が、少し許せるようになる」、といった変化が感じられるかと思います。
また、合わない上司に嫌な事を言われたり仕事を押し付けられたりしてストレスがかかった際に、一度立ち止まって、「なぜそういう行動をするのか」の背景を理解してみるのも方法です。
嫌な事を言う、仕事を無理に押し付けるといった、おそらく「あなた自身はやらない事」を、上司がしてくる事が、ストレスになっているはずです。
もし、あなたも他人に同じことをしているのであれば、上司に理不尽さは感じませんし、「自分もよくやっているから」と許せたり、逆に罪悪感を感じる事でしょう。
あなたが、「なぜ人の嫌がる事をするのか」と理解できないからこそ、より理不尽さを感じてストレスも大きくなります。
もしあなたが、上司を同じ行動(嫌な事を言う、相手の嫌がる事をする)をするのなら、どんなやむを得ない事情がある場合でしょうか。
耐えきれない程の家庭環境? 恋人や家族との不仲? 会社からのプレッシャー?
どんな背景があって、その上司は嫌な行動をしてしまうのでしょうか? (もしあなただったら、どういう状況に陥ったら、人の事を気遣えなくなるでしょうか?)
こういった背景を考えてみる(想像してみる)だけでも、相手への理解が広がり、多少の不義理を許す事が出来るようになります。
3-4.最悪の場合は、環境を変える
合わない上司の関係性に耐えられない場合や自分の考え方や受け取り方、対応方法を変えても現状が変わらない場合には、最悪の場合は、環境を考えることも必要です。
正社員であれば、他の部署への異動願いや、転職といった方法もありでしょう。
派遣社員の場合であれば、今の派遣契約の更新はせず、今の契約期間の終了と同時に、その会社とは縁を切りましょう。派遣の契約更新しない旨を、事前に派遣会社に知らせておけば、次の派遣先探しも非常にスムーズになるでしょう。
無理に同じ会社で合わない上司との関係を続けて、ストレスで身体を壊す事だけは、何としても避けたいものです。
特に、メンタル系の体調不良は、回復までに時間と労力がかかります。
実際に体調を崩してから行動するのではなく、限界が来る一歩前の段階で、環境を変えるための行動を起こす事が重要です。
4.まとめ
仕事をしていく中では、どうしても自分と合わない上司と働く事は起きてしまいます。
そんな時、自分に非がないかを確認すると同時に、さらに上の上司に相談したり、その上司の行動の背景を考えてみるなど、取り得る方法はいくつもあります。
ただ我慢して耐えるのではなく、自分の方から積極的に、取れる行動を取って、我慢しづらい現状に変化を起こしていきましょう。