
「今の仕事が自分に向いていないかも…」
自分の仕事について考えると、こんな悩みを持ってしまう日もあるかも知れません。
仕事が向いていないと思ってしまうと、仕事をすること自体が苦痛に感じられる事も。しかし、仕事の向き・不向きはそう簡単に判断できるものではありません。
漠然と「向いていないかも」と思って仕事を変える前に、今一度、「本当に今の仕事に適性がないのか」を見つめなおす事が大切です。
ここでは「仕事が向いていないかも」と思った際の、対処法についてまとめました。
1.仕事が向いていないと思う原因は?
仕事に向いていないと思うきっかけは、人それぞれです。
しかし、いくつかの典型的なパターンや、見落としてしまいがちなポイントもあります。
仕事が向いていないと感じる原因を、いくつかご紹介してきたいと思います。
1.「慣れていない」が原因の場合
例えば新卒の場合などは、ただ単に、職場の環境に慣れていないだけというケースも多くあります。
これは派遣の仕事の場合も同じで、職場が変わる機会の多い派遣スタッフの場合、新しい環境に入って間もない頃は、特に「向いていない」と思ってしまいがち。
この問題は、単に「慣れ」が解決してくれますので、時間が経つ事で次第に、不安感は減っていく事でしょう。
また、仕事に慣れるまでにかかる時間は個人差があります。
ただ「他の人と比べて、時間がかかっているだけ」という場合もあり得ます。
2.方法の悪さが原因の場合
一方、 営業で全く契約が取れない、仕事が全く理解できない場合などは、「仕事が向いていないかも」と感じてしまいがちです。
このような場合、本当に仕事がうまくいかない理由は、「向いていないから」なのか、原因を探る方が、より効果的です。
皆と同じように研修を受けて、皆は全員できているのに、自分だけ出来ないといった場合は、確かに不向きの可能性もあります。
一方で、先輩や会社側の仕事の教え方が悪く、そもそも教わった内容だけでは、仕事が上手くできないのが普通というケースもあり得ます。
原因を全て「不向きだから」にせず、他の原因を考えてみましょう。
そもそもの点で
・「教育が悪いのでは?」
・「ただ失敗が続いているだけでは?」
・「最初から上手く出来ない種類の仕事なのでは?」
と、さまざまな視点で、原因を探ってみましょう。
意外にも、原因はあなたではない可能性もあり得ます。
仕事の向き不向きがわかる、自分への質問方法
仕事への適正、向き不向きを一人でモヤモヤと考えていますと、時間ばかりが過ぎてしまうもの。
こんな時は、自分の向き不向きをしっかり見つめるための、ヒントになる質問が便利です。
主に3つの種類の質問を、自分自身に投げかけてみて、あなたの本当の気持ちを探ってみましょう。
仕事への適性がわかる質問1.「今の仕事は好きですか?」
まず自分自身に、「今の仕事は好きですか?」と質問しましょう。
もし好きであれば、それは多少苦手であっても、適性アリと考えて良いでしょう。
好きなのに「向いていない」と感じるのであれば、それはただ単に、スキルが気持ちに追いついていないだけという可能性があります。
もう少し我慢しつつ、経験を積んでいく事で、仕事が好きだと思う気持ちが、十分満たされる結果を出す事が出来るでしょう。
仕事への適性がわかる質問2.「数年後の今の仕事をしている自分をイメージできますか?」
次に自分自身に投げかけてみたい質問は、「数年後の今の仕事をしている自分をイメージできますか?」です。
数年後にも今の仕事を続けたいと思えるか、スキルアップできているか。
あるいは、ほかの仕事をしたいと感じるかを、自問自答してみましょう。
もし全くイメージが湧かない、むしろこの会社にいるイメージが無い、という場合は、心の中ではもう次のステージを決めてしまっているのかも知れません。
自分自身が気づいていないだけで、心の奥底では、「今の仕事はダメだ、もっと活躍できる会社へ行く」と決心している可能性もあります。
そんな場合は、あえて今の職場にこだわらず、本当に自分が叶えたい将来とは何なのかを、じっくりと考えてみる事も大切です。
仕事への適性がわかる質問3.「仕事の方法に改善の余地はないか?」
もう一つ、「仕事の方法に改善の余地はないか?」も重要な質問です。
例えば、あなたがエクセルがとても得意だったとしましょう。
そんなあなたが、未だに電卓で給与計算をする部署に配属をされた時、どう感じるでしょうか。
「こんな仕事、向いていない」と感じるはずです。
しかしそれは、あなたのスキルが足りないのではなく、会社の仕事の方が遅れているという理由です。
同じように、あなたが「この仕事は、もっと改善できるのに、なぜこんな方法で働かなければならないのか」と不満を持っているのであれば、それは会社の仕事の方が遅れているという事になります。
無理に会社の仕事の進め方にあわせず、あなたにとって効率的で、役に立てる方法で仕事を進める事も可能です。
また、「向いていない」と思って辞める前に、会社の仕事を、もっと効率的になるよう改善していく方法も考えてみる余地があります。
仕事に向いていないと思った時に出来る対処法
上で紹介した自問自答をしたところ、どうやら職場の環境やスランプなどではなく、「本当に適性がない」といった結論が出るかも知れません。
しかし仕事の向き・不向きは後々変えていくこともできます。
安易に仕事を変えようとする前に、まず今できる対処法を試してみましょう。
方法1・同僚や上司にも意見を聞いてみる
一つ目のおすすめの方法が「友人や同僚、上司に相談してみること」です。
気の置けない人に「今の仕事が自分に向いていると思いますか?」と質問してみましょう。
すると意外な答えが返ってくるかもしれません。
自分のことを客観的に見つめることは意外と難しいものです。特に、謙虚な性格の方は、自分の実力や成果を低く評価しがちです。
そこでまずは、周りの人に自分の評価を聞いてみましょう。
自分では思いつかなかった、高評価な意見が返ってくる可能性もあります。
例えば、普段、よく叱られる上司に、あえて「自分はこの仕事に向いていないのではないか」と尋ねてみる方法もあります。
上司からすれば、本当は期待しているからこそ、あえて叱咤激励しているといった事もあります。
方法2.思い切って休んでみる方法
仕事が向いていないと思って取り組んでいると、なかなかうまくいかないでしょう。会社に行く気力が湧かなくなることも考えられます。
もしストレスが過剰にたまっていて、それが原因で仕事に支障が出ているようであれば、思い切って休暇をとってみるのも一つです。
これから先のことや職場の人間関係など一切考えずに、じっくり休める時間を作りましょう。
身体と心を休めることで、今までとは違った視点で自分の現状を見つめなおせるかもしれません。
またストレスを発散することで、また仕事に対する気力が湧きあがってくる可能性もあります。
会社を休むことに抵抗があるかもしれませんが、もし心身の健康を損なうようなストレスを抱えているのなら、その上で仕事に向き合う必要はありません。
自分の体が何よりも最優先されるべきもの。体を壊してまで続けなければいけない仕事はありません。
方法3.キャリアカウンセラーに相談してみる
もし自問自答してみたけれども適性がなかった、いろいろと対策を講じてみたけれどもめぼしい結果が得られなければ、キャリアカウンセラーを使うという手もあります。
正社員であれば、登録した転職エージェントに。
派遣社員であれば、今の派遣会社か、別に新しく登録した派遣会社に、それぞれキャリアカウンセラーがいます。
キャリアカウンセラーは、あなたのスキルや経験を踏まえて、「どんな仕事が向いているのか」を積極的に考えてサポートしてくれます。
また、向き不向きといった適正を診断できるコンテンツを用意している会社もあります。
これらを利用して、あなたに本当に向いているのは、どのような職種や会社なのか、あなたがどんな性格なのかまで、広範囲にわたって分析できます。
客観的に分析することで、自分が知らなかった一面が見つかるかもしれません。
相談者のそれぞれの状況に合わせて、最適なアドバイスをしてくれるのがキャリアカウンセラーです。
今の仕事が向いていないから仕事を変えようかと悩んでいる人は、転職エージェントや派遣会社に登録し、「社外のプロに相談する」という方法が便利です。
4.まとめ
いったん「今の仕事が自分に向いていない」と思ってしまうと、現在の会社で働くことが嫌になってしまうかもしれません。「今の仕事がだめだから転職しよう」と勢いで会社を辞めたくなる人もいるかもしれません。
しかしすぐに急な行動を起こさず、まずは立ち止まって考えてみることが大切です。
適性がないわけではなく、たまたまスランプの時期に差し掛かっていたり、「慣れ」の問題であったりするかも知れません。
また、休める時間をとって、ネガティブに考えてしまいがちな環境から、距離を置く事も大切です。
納得できるまで考えて、それでも無理だと思った時は、仕事を変える一歩を踏み出すタイミングかもしれません。