
派遣のお仕事が決まってこれからお仕事という方も、すでに派遣社員としてお仕事をしてるという方も、長く安定してお仕事をするためには、健康でいる事はとても大事です。
しかし、派遣社員が健康診断を受けられるかどうか、その条件や内容、そして費用、受ける時に時給が発生するかどうか、拒否が出来るかどうかなど、派遣の健康診断はわからない事だらけ。
この記事では派遣で働く時の「健康診断の受診Q&A」について解説しています。
派遣社員も健康診断の受けられます
正社員として働いていた事がある方は、会社負担で毎年、健康診断の受診をしていたかと思います。
では、派遣社員になっても、同じように健康診断を受信することではできるのでしょうか?
結論としては、「受診条件に当てはまっていれば派遣社員も健康診断を受けられる」となります。
ただし、派遣会社によって健康診断を受診できる派遣スタッフの条件は異なります。
おおよその派遣会社は、健康保険に加入要件に当てはまっているスタッフであれば受診出来るケースが多いのですが、詳しい条件については派遣会社に確認してみましょう。
大手派遣会社の健康診断の受診条件の例
ここでは、派遣会社大手のパソナとリクルートスタッフィングの条件を参考までにご紹介します。
■パソナの健康診断の受診条件
・6か月以上の勤務実績があり、健康保険(協会けんぽ)被保険者の方
※新規でお仕事を始めた方の場合、有給休暇発生月の20日より予約可能(例:6/1より有給休暇が発生⇒6/20より予約可能)
■リクルートスタッフィングの健康診断の受診条件
・週の勤務時間が30時間以上の契約の場合
- 週4日以上勤務する契約をしている
- 初回の契約期間が2ヵ月以上、または契約更新によって2ヵ月を超える場合
・週の勤務時間が20時間~30時間未満の契約の場合
- 賃金の月額が見込みで88,000円以上
- 一年以上の雇用見込みがある
- 初回契約期間が2ヵ月を超える、または契約更新により2ヵ月を超える
※リクルートスタッフィングでは、リクルート健康保険組合への加入
このように、派遣会社によって、かなり条件が変わってきますので、条件を満たす事が出来るかどうかを事前にチェックしておきましょう。
もし派遣会社から健康診断のお知らせが来たら
健康診断の受診対象者には、派遣会社から受診案内が送られてます。
(これも派遣会社により仕組みが異なりますので、気になる方は派遣会社へ確認をしてみましょう。)
案内が来たということは、あなたが「健康診断の受診対象者」だということになりますので、まずはその内容を確認しましょう。
案内を受け取ったら、以下のことを確認しましょう。
1.健康診断の受診対象者に当てはまるかどうか
健康診断の受診案内には、今回の受診対象者の条件(例:就業スタートして○か月以上、社会保険加入、など)が書かれていますので、その条件に当てはまっているか確認しましょう。
2.健康診断で受診できるコースやオプション
健康診断では、年齢や性別により受診コースやコース内容が決まります。
よく見かけるパターンとしては、若年層の方が受診対象の「基本健診」と、35歳以上の方が対象になる「生活習慣病健診」の2種類です。
女性の場合はこのほかにオプションで「子宮頸がん検診」「乳がん検診」が任意追加となります。
3.派遣の健康診断の費用負担は?
よくあるパターンとしましては、
・基本的な健診については派遣会社側が負担し、乳がん検診などのオプション健診のみが自己負担というタイプ
・費用はすべて自己負担というタイプ
に大きく分かれるかと思います。派遣会社によって、この部分は結構違いがあります。
検査内容によっては金額負担が大きくなるケースもあり得ますので、費用負担については必ず確認しましょう。
4.派遣の健康診断の予約方法や受診場所は?
派遣会社側で指定の健診施設での受診となるケースもありますし、いくつかの派遣会社から指定された施設の中からスタッフが任意で選択、予約できるケースもあります。
もし自分で選べる場合でしたら、病院のリストが添付されているかと思いますので、その中から施設の充実度や病院の口コミが良い病院を選んで受診するのがオススメです。
〔派遣の健康診断の疑問点1.〕 健康診断を受信するときは給与(時給)は発生する?
平日に健康診断を予約した場合は、その日はお休みを取るか、半日勤務等にすることになると思います。
その場合、受診した日は「出勤日」となるのでしょうか?
考え方としては
・長く安定的に働いてもらうための体のメンテナンス=健康診断、なので「お仕事をした」とみなすパターン
・健康診断の時間=お仕事をしていない時間。お仕事をしていない時間は給与(時給)は発生しない、とみなすパターン
の2種類があります。
これも派遣会社によってどちらのパターンを取るのかが変わってきますので、平日に受診に行く場合は必ず確認しましょう。
一番面倒がないのは、
・有休が発生している場合は、有休をとって健康診断へいく
・土日も空いている健康診断を予約する
のどちらかの方法かと思われます。
〔派遣の健康診断の疑問点2.〕 健康診断は受けたくない、拒否するとどうなる?
健康診断が面倒なので行きたくない、費用は払いたくない…というお気持ちもあるかと思いますが、受診を拒否する得られるメリットは、かなり少なめです。その 理由としては…
・自費で受けるよりも格安で健康診断が受けられる
自費で健康診断を受信する場合は、受診項目によっては数万円かかるケースもあります。
派遣会社側でこの費用を負担してもらえるのであれば、これは絶対に受診したほうがお得です。
費用負担をせずに(あるいはごく少額の負担で)、自分の健康状態を把握することが出来るのならば、たとえ面倒でも、せっかくのチャンスですから受診したほうが良いかと思われます。
・受診は義務? 受診しないとペナルティを受ける可能性がある?
派遣会社側にはスタッフに健康診断を受信させる義務があります。
昨今、派遣社員に限らず、労働者の長時間労働などによる過労死や健康問題が重視されています。
こういった状況の中、もし健康診断を拒否してしまえば、過労死などが起きた場合に追求されるのは派遣会社です。そのため、派遣会社側も真剣です。
また、派遣先企業から「派遣会社の健康診断を受診をして、お仕事を続けるのに問題ないと確認できること」がお仕事継続の条件とされる場合もあります。
こうった状況の中ですので、健康診断に行かない、受診を拒否する場合は、最悪の場合は契約更新がなくなる可能性もあり得ます。
あるいは、派遣会社側から「扱いにくいスタッフ」と思われるリスクもありますので、健康診断の拒否は可能な限り避けておく方が良いでしょう。
自分が普段行っている病院で検診を受けたい
持病などがあってかかりつけ医がいる、あるいは定期的に病院に行っているというケースがある場合は、派遣会社との相談になりますが、その病院で派遣会社側の既定の項目についての受診ができるのであれば、普段通っている病院での受診が可能なケースもあります。
もし、自分のかかりつけ医で検診を受診したい場合は、まずは派遣会社に相談してみましょう。
まとめ
ここまで、「派遣社員の健康診断」について解説をしてきましたがいかがでしょうか。
お仕事は「自分の体が資本」ですから、常に良い健康状態をキープしてお仕事をしたいですよね。
良い健康状態をキープするためにも、積極的に健康診断を利用していきましょう。