派遣の顔合わせ(面接)では、自己PRや職歴の説明など、色々と話す事があって緊張してしまいがちですよね。
何をどう話せばいいのか…と悩む事も多いですが、その中でも気になりますのは、やはり「志望動機」です。
新卒の就職活動や、正社員の転職の場合ですと、面接前に企業の研究などをしてしっかり志望動機を作る事が大半です。
しかし、派遣の場合ですと、応募ボタンを押す前には会社名がわからない事がほとんど。
お仕事内容は書かれていても、企業名が伏せられていますから、そんな段階で「私の志望動機はコレです!」と決まっている人はあまり多くありません。
そんな特殊な派遣業界の事情がありますから、「もし志望動機を聞かれてしまったら、なんと答えれば…」と悩んでしまいますよね。
今回は派遣の顔合わせの志望動機について、詳しくまとめました。
そもそも、志望動機って質問される?
派遣のお仕事に応募する時は、WEBから応募ボタンを押すタイミングでは企業名は伏せられています。
また、派遣会社から紹介があるタイミングでも、企業名をハッキリさせない会社も多くあります。
顔合わせの直前になって知らされるような事もありますから、事前に志望動機を用意するのは大変です。
ここでふと疑問になりますのは、「そもそも志望動機って聞かれるの?」という点ですよね。
派遣会社のスタッフさんには本音で大丈夫!
派遣会社のスタッフさんや営業さんに「なぜこの仕事に応募してくれたんですか?」と聞かれる事はほとんどありませんし、もし聞かれても本音で話して問題ありません。
・「仕事内容がよさそうだったので」
・「時給が良かったので、仕事内容はこだわってません」
・「通勤が楽で、残業もないという話だったので」
こんな形の本音でも、それが理由で「それはダメです」と言われる事はありません。
派遣会社の方々は、とにかく顔合わせに受かるためにサポートしてくれる方々ですから、志望動機が何であれ、それが問題になる事はありません。
もし聞かれたとしても、雑談程度で話しているだけと考えておいてOKです。
顔合わせで志望動機を聞かれる事はある?
やはり気になるのはこちらですよね。
顔合わせの本番で、応募先の企業の担当者さんや課長さんから、「なぜこの会社を選んでくれたのですか?」と聞かれるかどうかです。
ここは、その会社が派遣業界の事情をどれだけ知っているかによります。
派遣スタッフの方が多くおられる会社や、派遣がどういう仕組みかを知っている会社であれば、聞かれる事はあまり多くありません。
そもそも応募する段階で企業名がわからない事をご存知だったり、「派遣の仕事の場合、会社名ではなく、仕事内容で選ぶ」という事をご存知の場合ですね。
こういった会社ですと、「志望動機を聞いてもあまり意味がない」という事をわかっておられますので、まず聞かれる事はありません。
逆に。
初めて派遣スタッフを採用します、という会社の場合ですと、就活のような流れで進める事がありますので、志望動機を聞かれる事も多くあります。
どちらなのかは、相手次第な所がありますので、やはりそれなりの志望動機は用意だけはしておく方が安全と言えるかもしれません。
志望動機は、「なぜこの会社か」ではなく、「なぜこの仕事か」を答えるのがベスト!
応募する前の段階では、会社名がわからないのが派遣業界の仕組みです。
そのため、「なぜ他社ではなく、この会社なのか」の理由を考え始めますと、大変苦労しますし、難しいのが実際です。
また、顔合わせで質問してこられる方も、他社に応募しなかった理由を聞きたいのではなく、「なぜこの仕事を選んだのか」を聞きたいと思っている事がほとんどです。
「同業他社との違いをなんとか話さなければ!」と考えてしまいますと、しどろもどろになってしまいますので、ここは「この仕事をしたい理由」を話すのがベストな答え方です。
好かれる志望動機の例
「なぜこの仕事なのか」を答える時には、いろんな理由がありますよね。
時給がいい、家から近い、シフトが自分にあってる、仕事内容が好きなど、人によって様々です。
ライバルがあまりいない求人でしたら、志望動機が何であっても、それが理由で落ちたという事はあまりありません。
逆に、他にも応募している派遣スタッフさんが多くいて倍率高めなお仕事の場合ですと、志望動機もなるべく好印象にしておいた方が安全ですよね。
そんな場合の「好かれる志望動機」にはいくつかポイントがあります。
好かれる志望動機1・「自分の経験を活かしたい」
派遣のお仕事の場合、相手も即戦力を求めている事が多くなります。
そこで、もし自分がその職種に経験があれば、やはり自分の経験を活かしたいという話し方をするのが一番好印象になります。
・「これまで2社で営業事務のお仕事をさせて頂きました。この経験を活かせる仕事をしたいと思い応募させて頂きました」
・「自動車業界で働いてきた経験が長いですので、やはり経験がある業界で働きたいと思い応募しました」
・「以前、他社で人事・採用のお仕事をさせて頂いた時に、とても魅力的な仕事だと思いました。この職種で経験を積んでいきたいと思い応募しました」
好かれる志望動機2・「この仕事をしたいと思っていました」
経験がある場合なら、それをアピールするのが一番ですが、全く未経験の業界や職種の場合は、なかなかそれが難しくなってしまいます。
そんな時は、経験がない分、気持ちでアピールしていく事がポイントになります。
自分が新しいスキルを身につけたいという気持ちや、この仕事が好きだという気持ちを話す事が出来ましたら、好印象を持ってもらえる可能性は高くなります。
・「これまでは事務系の経験が多かったのですが、営業系の経験を積みたいと以前から思っていました。
営業アシスタントとしての経験はありませんが、少しでも早くお役に立てるように努力していきたいと思っています」
・「今まではデータ入力の仕事が多かったのですが、よりお客様の顔を見ながら仕事をしたいと思っていましたので、今回、応募させていただきました」
・「〇〇製品が好きで、いつかこれに関わる仕事をしたいと思っていました」
好かれる志望動機3・「勤務時間や通勤が自分にあっていた」
その仕事の経験がない、強い思い入れも特にない…という時でも、勤務時間や通勤時間などが、自分の生活にピッタリだったという理由で応募する事も多いかと思います。
そんな時に無理をして、共感されやすい志望動機を何か考えようと思っても、やはりなかなか難しいものですよね。
こういう場合でしたら、そのまま自分の思いをストレートに話してしまうのも一つの方法です。
ただ、先ほどの2つの例に比べますと、好印象になりやすいかと言いますと、微妙な所があります。
他の応募者さんが経験者であったり、強い思いをもってきていますと、不利になってしまう事も…。
どうしても志望動機が思い浮かばないという時の、「失敗にはならない言い方」として使うのが良いかもしれません。
また、どうしてこの勤務時間の方がいいのか、などがありますと、納得を得られやすい場合もあります。
・「子供のお迎えがありますので、それに間に合う勤務時間だったのが魅力的で応募させて頂きました」
・「月曜日は〇〇の用事があり出勤が難しいので、出勤日が私の生活にあっていたため応募させて頂きました」
・「交通の便が悪い場所ですので、なるべく地元の会社で働きたいという想いがあり応募させて頂きました」
避けておきたい志望動機1・「時給が良かったから」「派遣会社に紹介されたから」
逆に、これは避けておきたいという志望動機もあります。
いくら事前に会社名がわからないという派遣の面接事情があるとは言え、相手も人間ですので、失礼な理由は避けておきたいものです。
特に、仕事内容に全く触れずに「時給が良いから」という理由は、それ以外に魅力がないようにも聞こえてしまうので、避けておく方が無難です。
また、同じ理由で「たまたま派遣会社から条件にあう求人を紹介されたから」という志望動機も避けておきましょう。
実際は、条件にあえば別にどの会社でもいい、という場合も本音としてはありますが、それでは熱意が伝わらないどころか、印象を悪化させるだけになってしまいます。
■NGな志望動機の例
・「この仕事内容で時給1500円はめったにないので、良い求人かと思い応募しました」
・「派遣会社に登録したところ、たまたま御社の事を紹介されたので応募しました」
避けておきたい志望動機2・前の会社を悪く言う
また、意外と言ってしまいがちなのが、「前の会社が大変だったから」という理由です。
例えば、前に勤めていた会社が、非常にブラックな会社で、毎日が大変だったような場合です。
前の会社では人間関係がドロドロだったので、今回はアットホームな会社に行きたい…。
前の仕事では、スキル不足で散々だったので、もっと簡単な仕事を選びたい。
こういった理由でお仕事探しをする事もよくありますが、これは派遣面接での志望動機としては、あまり印象がよくありません。
どうしても前の会社の悪口っぽくなってしまったり、自分の経験やスキルの不足を、自分で宣伝しているような表現ですので、避けておく方が無難です。
■NGな志望動機の例
・「以前の派遣先は、社内の雰囲気が非常に悪く、毎日、怒鳴り声がどこかで聞こえる職場環境でした。もっと安心して働ける会社が良いと思い、少人数でアットホームな派遣先を選びたいと思いました」
・「以前は営業事務をしていましたが、求められるスキルが非常に高く、合わないと思い契約終了しました。データ入力であれば、以前の仕事より簡単なので、私にも出来ると思い応募しました」
まとめ
派遣業界の事情からか、なかなか難しくなってしまいがちな志望動機。
だからこそ、なるべく好印象になりやすい物を知っておいて、今の自分に一番あう言い方を選んでアピールにつなげたいものですよね。
他にも色々な言い方はありますが、まずは「これが王道!」と言われるベストな答え方をいくつか知っておいて、顔合わせをスムーズに進める手助けにしていただけますと幸いです。