この記事は、派遣の顔合わせに受かるためのコツをまとめた総集編です。
特に、職歴の説明や、アピールの話し方、受かりやすい人が「絶対に言わない事」など、すぐに使いやすい言い方をまとめました。
それぞれに例文もありますので、「顔合わせ、受かるか不安…」と思った時には、思い出して頂けますと幸いです。
(かなり、しっかりと書いたため、ちょっと長めです。ゴメンナサイ…)
派遣の顔合わせ 本番はどう始まる? 何から話せばいい?
まず派遣の顔合わせの当日は、営業担当さんと二人で、派遣先の会議室へ訪問する所から始まります。
一般の会社の面接と違い、面接の本番まで営業さんが隣にいますので、進め方は営業担当さんにお任せになります。
担当さんから「それでは自己紹介をお願いします」と言われるまでは、簡単な挨拶だけで問題ありません。
こういう流れになるのが一般的です。
↓
2.簡単に挨拶を交わして着席。自分の履歴書(スキルシート)を手渡されます。
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3.営業さん「それでは、顔合わせを始めさせて頂きます。まずは本人から経歴の説明をさせて頂き、その後はざっくばらんに質疑応答とさせて頂ければと思います」
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4.ここから自己紹介がスタートします。
よくある言い出し方は、このような形が人気です。私「山田〇〇と申します。あらためてよろしくお願いします。それでは、簡単にですが経歴を紹介させて頂きます。一社目は、株式会社△△で勤務し…」
↓
5.一通り説明が終わりますと、質疑応答があり、顔合わせは終了となります。
このような形で自己紹介が始まります。
ここで、一般の正社員やアルバイト面接と大きく違う点があります。
(履歴書には書いてありますが、気にする派遣先はほとんどありませんので、省略する事がほとんどです)
・志望動機も説明しなくて大丈夫
(もともと、企業名を伏せた求人を見て応募していますので、就活のような志望動機を求められることはありません)
・「自己アピールをどうぞ」と言われる事もほとんどナシ
(あまり大学生の就活のような自己PRを求められる事はありません。むしろ職歴をどれだけ詳しく話せるか、がポイントになってきます)
・時給の話は絶対にしない!
(お金に関する話は、営業担当さんと派遣先が後日、話し合う事がほとんどです。この場で聞くのはNGになります)
つまり、派遣の顔合わせで話題になりますのは、「これまでの職歴や、どんな仕事ができるか」がほとんどで、それ以外の話題はあまり無いという形ですね。
自己紹介で「職歴」の伝わりやすい言い方は?
簡単な挨拶が終わりますと、いよいよ職歴の説明に入ります。
ここが顔合わせの一番のポイントになりますので、出来るだけ上手く伝わりやすいように、しっかり話しておきたいところですよね。
具体的に、職歴説明の例を見ていきたいと思います。
まずは、職歴説明で伝わりやすい例と、伝わりにくい例をそれぞれご紹介です。
伝わりにくい例 <ここがポイント!>
「メーカーで3年一般事務してました。書類作成・データ入力・電話対応などを担当しました」
例えば「メーカー勤務です」という言い方ですと、何を作っている会社なのか、製品やサービスは何なのかが、よくわからなくなってしまいます。
同じように、「金融機関で窓口担当でした」という言い方も、「金融機関」が銀行なのか保険なのか、証券会社なのか伝わりにくい事も。
銀行と証券会社では仕事内容がまるで違ってきますので、「どっちの事を言ってる?」と疑問に思われてしまいがちです。
また、同じように「一般事務」といっても、とても幅が広い言葉ですよね。
事務といっても、請求書作成や、見積書作成、契約書作成、データ入力、受付、ファイリング、発送業務、メール、電話対応、などとても幅が広いですので、どれの事を言っているのか、伝わりにくくなってしまいます。
そこで下の例のように、少し具体的に変えていきますと、面接担当も「なるほど!」とイメージがしやすくなります。
職歴の話し方 具体的な例3つ
・一般事務の場合
「〇〇ソフト販売株式会社のPC事業部で一般事務をしていました。
主に、業務用のノートパソコンを扱う部署にいました。仕事内容は、請求書作成や、顧客データの登録、契約についての問い合わせ対応や、出張修理のスケジュール調整などを3年間、担当していました。」
・営業アシスタントの場合
「〇〇派遣株式会社で、営業アシスタントをしていました。サポートしていた営業は3名、お客様は約50社ほどです。
主に、契約開始の際に営業として同行して運営方法の説明を行ったり、求人システムの使い方の電話サポートなどを行っていました。
また、求人記事の作成も担当し、毎月、数十件ほどの記事を執筆していました」
・コールセンターの場合
「○○通信株式会社では、コールセンター業務を担当していました。
主に、インタネット回線の契約についての問い合わせ対応が中心でした。問い合わせ内容は社内システムにデータ入力し、月に1度、改善の提案をレポートとしてまとめていました。また、2年目からは回線の工事日程の調整担当に変わりました。ここでは、お客様と工事業者との日程調整や連絡などを主に行っていました」
「具体的な仕事の内容」の言い方のコツは4つだけ!
上の例のように具体的に話そうと思っても、「何をどの順番で話せばいいのか…」と困ってしまいがちですよね。
そんな時は、4つの順番で話せばとても伝わりやすくなります。
話す内容のまとめ方は、こうなります。
<話す内容を上手くまとめるコツは、4つのステップで解決!>
ステップ1.何の会社か説明する (扱っている製品なども伝えます)
↓
ステップ2.何を担当していたのか説明する (具体的に仕事内容を伝えます)
↓
ステップ3.具体的な仕事内容、ツール、数字などを伝える
↓
ステップ4.もしアピールできそうな事があれば、付け加えます
<例えばこんな形です>
緑の部分は言い方例、その下は解説です。
私はレディースファッション部門で、主にネットからの受注と発送の手配を担当しました。
↑まずは「何の会社か」を説明します。
どういった部門でどんな製品を扱うか、何を担当していたのかなどを伝えます。
↑ここで具体的なお仕事内容の説明に続きます。少し長くなってもいいので、「こんな仕事をしましたよ」という事を、細かく伝えていきます。
3年目からは後輩スタッフもつきましたので、後輩の育成や、チームで期限内に終わらせるための改善などもしました。
↑具体的な数字やソフトなども入れますと大変わかりやすくなります。
最後の1行ですが、何か追加でアピールしたい事などは、ここに付け加えるとより印象がよくなります。
アピールした方がいい内容や具体的な例などは、この記事のもう少し下の方で、詳しく解説していきます。
ここはチェック! 受かりやすい人が「絶対に言わない事」はこの2つ
具体的に話そう! と思ってしまうあまり、話してはいけない事まで話しすぎますと、やはり相手の印象がぐっと落ちてしまうような事も…。
「どのあたりまでOKで、どこからNGなのか」はポイントがあります。
それは、「前の会社の企業秘密や、売り上げ数字まで話してしまうのがNG」です。
同じ部署の人の人数や、担当していた会社の数あたりまでならセーフですが、「売り上げは〇〇万円で、お客様はこういう方が多く…」のように、その会社の業績や企業秘密に関わることまで話してしまうと、「この人、そんな所まで話して大丈夫なの…?」と不安に思われてしまう事もあります。
また、どれだけ自分が頑張ったかのアピールもしたい気持ちになりますが、やはり相手は上司や人事部の担当者ですから、「頑張った気持ち」よりも、「実際に何ができる人か」を考える方々です。
気持ちのアピールが通じにくい方々が多いですので、「こんな気持ちで頑張りました!」よりも、「こういう仕事を担当しました」と少しクールに話す方が伝わりやすくなります。
企業秘密まで話しすぎて、イメージダウンな例
システムはSAPを使っておりまして、受注番号16桁の入力を間違えないように特に注意しました。販売管理メニューをよく使っていました。
金額ベースでは、一人当たり平均で75万円のローンでした。顧客は40代が8割で、私が担当していた所では月に40人ほどの申し込みがありました」
↑これだけ具体的に話してしまうと、前の会社の部門の売り上げや、どういう所で売り上げを稼いでいたのかまで、わかる人にはわかってしまってマズイ場合も。
もう少し曖昧にしておく方が無難です。
頑張った気持ちのアピールが中心になってしまった例
「前の会社では営業アシスタントでした。営業の皆さんに気持ちよく働いてもらえるように、毎日、笑顔で働いていました。
また、ミスのないように丁寧さを心がけて、お客様に嫌われないよう、正しい敬語も意識しました。そのおかげか、職場の雰囲気はとてもよくなったと思います」
この例のようになりますと、「こんな気持ちで頑張りました!」は伝わるものの、上司や人事部が一番知りたいと思っている「こういう仕事を担当しました」がほとんどないため、「結局、彼女は何の仕事をしていたんだろう…」と顔合わせ後に思われてしまうような場合も。
気持ちを伝えるのは大切ですが、なるべく具体的に話した後に、少し付け加えるくらいがちょうどいいポイントかと思います。
仕事内容の後に、入れておきたいアピールは「仕事つながり」
経歴を詳しく説明するだけでも十分ですが、もし余裕がある時は、そこに少しアピールを付け加えますと、もっと印象がアップします。
まず絶対に入れておきたいのは「仕事つながり」。
そして、そのほかにも4つほどのポイントがありますので、ご紹介です。
「仕事つながり」を見つけて話すと、さらに即戦力と思ってもらいやすく!
経歴の説明だけですと、その仕事が、今まさに応募している仕事にどう役立つのかが、わかりにくい場合もあります。
そんな時は、「前職のこの経験は、仕事ですぐに役立てると思います」というアピールを入れていきましょう。
聞いている上司や人事の方々にも、「なるほど確かに!」と直感的に思ってもらいやすくなります。
何も、応募している仕事そのものの経験がなくとも、それに近い事や、同じツール、同じ業界など、「〇〇つながり」と言えるような物があれば、それをぜひとも伝えましょう。
例えばこんな例があります。
「以前の○○のコールセンターの仕事では、お客様と会話しながら必要な情報を確認し、その場でデータ入力を行っていました。
業種や職種は違いますが、調整やデータ入力は経験していますので、今回の御社の営業アシスタントの仕事にも活かせると思います」
■使っているツールつながりの例■
「○○の一般事務の仕事では特にエクセルを使っての集計の仕事が多くありました。関数もかなり使っていました。御社の○○のお仕事でもエクセルでの入力や資料作成が中心とうかがっていますので、すぐに取り掛かれると思います」
■業界つながりの例■
「以前の○○コールセンターの仕事では、特に自動車の保険についての問い合わせ対応が中心でした。
車の販売の経験はありませんが、自動車についての基本的な知識がありますので、それを活かしていければと思います」
このように、「私のこの部分は、仕事ですぐに役立つと思います」のアピールを入れるのが、やはりとても好印象です。
その他にも、印象をよくするアピールは4つほどあります。
アピール例2.人数や件数をしっかり入れてみる
やはり「多くのお客様を担当しました」よりも「30人のお客様を担当しました」の方が、具体的で伝わりやすいものです。
会社の機密に関わるような数字はやはりNGですが、それ以外はどんどん数字を出す方がハッキリした印象を与える事ができます。
特に、人数は重要です。3人の部署と30人の部署では、働き方が結構違うもの。
どちらが正しいではなく、人数がわかると仕事の量や進め方などもイメージしやすく、その後の質疑応答がとてもスムーズになります。
また、担当していたお客様数や1日でこなした件数なども、大変イメージしてもらいやすくなります。
「〇〇派遣株式会社で、営業アシスタントをしていました。サポートしていた営業は3名、お客様は約50社ほどです。
また、求人記事の執筆も担当し、月に50件ほどの記事を書いていました」
「〇〇銀行では、口座開設の書類手続きを担当していました。同じ部署は10人ほどで、全員で1日に100件近いお申し込みを処理していました。
1件30分以内に終えるのが目標とされていましたので、目標時間内に終えるよう努めました」
アピール例3.その仕事に関係がなくとも、珍しい仕事や難しい仕事はアピールしてみる
面接を担当する上司や人事部の方々も人間ですから、珍しい仕事や、普段なかなか聞けない仕事については、興味がわきますので聞いてみたくなるもの。
もしそんな経験がおありでしたら、話のネタとして少し話してみるのもポイントです。
■難しい仕事や珍しい仕事経験をアピールする例■
「株式会社○○では、海外向けの製品も扱っていましたので、英語の請求書作成や、アメリカの担当者とのメール、電話のやり取りもありました」
「株式会社〇〇では、九州に支店を立ち上げるタイミングでしたので、半月ほどホテルに泊まり込みで現地に滞在し、支店の開設のための様々なサポートさせて頂きました」
直接その仕事とは関係なくても、「こんな経験を積んだ人なら、今回の求人とは別に、あの仕事もお願いできるかも…」と思ってもらえる可能性がアップしますので、採用される確率も上がります。
また、運がいい場合は、今回の求人とは別の仕事を紹介してもらえたという例も実際にありました。
アピール例4.誰もが知っている大企業に勤めた経験は絶対にプラスのアピールです
実は、誰もが知っている大企業で勤めたことがあるというのは、それだけでプラスのアピールになる事がほとんどです。
大企業になる程、使うシステムも高価で良い物になりますし、ルール順守(コンプライアンス)や、セキュリティへの意識の高さをしっかり教えられますから、それはとても大切な財産になります。
面接担当の方々も、「あの会社でルール順守やセキュリティを学んだ人なら、当社の仕事で変なトラブルはなさそうだ」という印象を持ってもらいやすくなります。
また、企業や業界の「イメージ」というのも、とても影響します。
例えば銀行勤めの経験があるというだけで、「この人は、ミスが少なく、正確な仕事ができそうだ」という印象を(ある意味、勝手にではありますが)持ってもらえます。
ここは自分で何かアピールを話す必要はありませんが、必ず「社名をハッキリと言う」という所だけ押さえておけば、勝手に印象はアップしていく可能性が大です。
アピール例5.後輩スタッフの育成は、絶対にプラスです!
後輩スタッフが入ってきた場合は、教育担当を任されるような事もあるかも知れません。
そんな新人教育の経験はとても重宝されます。自分が仕事をできるだけではなく、それを後輩にも教える事が出来る人は、長い目で見た時に絶対にほしい人材の一人です。
また、以前の会社で出た研修や、取った資格などもあれば、それも伝えると好印象になる事があります。
■後輩スタッフの教育や資格をアピールする例■
「株式会社〇〇では、3年目から新人の教育担当も任されました。マナーから基本的な仕事の進め方まで、付きっきりで3か月ほど担当しました」
「〇〇生命では、生命保険の資格取得が必要でしたので、社内の研修にも積極的に参加し、1年目で生保一般課程にも合格しました」
まとめ
派遣の顔合わせに受かるためのコツ、例文などを、しっかり長文でまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
派遣のお仕事探しや、希望のお仕事への受かり方に、少しでもお役に立てる物があったなら幸いです。