
派遣の求人を見比べていますと、同じような仕事内容なのに、時給が数十円~100円近く違う…という2つの案件を見かけるような事、ありますよね。
同じような仕事内容なのに、時給が全然違う…。
・これって、何か求人に書かれていないブラックな理由がある? それとも他の原因が?
・応募するならどっちが安全?
・時給が高い業界や会社の見分け方は?
今回は、そんな「派遣の時給が高い業界・時給が高くなる3つの理由」の解説記事です。
派遣の時給が高くなる理由その1・お金にゆとりのある会社、業界
同じような一般事務の求人でも、実は業界が違いますと時給が結構違うという事があります。
これは、「一般事務なら時給1300円」といった全国ルールがあるワケではないので、
「派遣先の会社が何円までなら払えるか」で、その求人の時給が決まっているためです。
そのため、ストレートな言い方をしてしまいますと、
「お金に余裕がある業界は、時給が高くなりやすい」という傾向があります。
もちろん、儲かっている会社もあれば、赤字の会社もありますので、確実ではありませんが
一般的に言えば、派遣の求人へのお金払いが良い業界と、なかなか渋めの業界があります。
派遣の時給が高めな業界は、金融、製薬、インフラ等
■他業界に比べて、時給が高くなりやすい業界■
・金融系(銀行、証券、保険)
・製薬会社
・インフラ系(電力、ガス、一部の通信系)
こういった業界は、会社が扱う金額も大きく、安定している会社が多いため、派遣スタッフの時給にも余裕がある事が多めです。
そのため、同じ一般事務でも、他の他の業界に比べて時給が高めの求人を発見する事ができます。
また、これら以外にも、
高価な商品を扱う業界・会社や、利益が出やすい業種などは、派遣スタッフにかける金額にも余裕が出てきます。
派遣の時給が低めな業界は、薄利多売系
■他業界に比べて、時給が渋めになりやすい業界■
・物流系(運送会社)
・薄利多売の小売り
・飲食店の運営系
こういった業種は、やはり利益を出すためにコストを切り詰めている会社が多めです。
そのため、店舗や現場はもちろん、本社の管理スタッフの求人でも、やはり時給が渋めになりがちです。
派遣スタッフにかかる人件費は、会社から見るとコストですので、どうしても他の業種よりもシビアに見られる傾向があります。
ただ、業界的にそういう傾向があったとしても、「派遣スタッフにはしっかりお給料を払う」という会社もあれば、
大変儲かっていても「派遣スタッフへの支払いはシビアに」という方針の会社もあります。
そんな時は、もう一つ。
時給が高くなりやすいかどうか、見極めるポイントがあります。
見分け方例:社員の平均年収が一つのヒント?
もう一つのポイントが「正社員の平均年収」です。
やはり、正社員の平均年収が低い会社ですと、どうしても派遣スタッフの時給は低くなりがち、という傾向があります。
それはそうですよね。
派遣スタッフが時給1400円で1日8時間+残業2時間を働いたとして、お給料は30万近くになります。
しかし、その請求書に印鑑を押す、派遣先の課長さんの月収が
30万円以下だった場合、何とも複雑な心境になってしまうのが人間です。
こういった会社で、「派遣スタッフの時給を高く設定しよう」という空気にはまずなりません。
むしろ「役職者が月収30万なのに、なぜ今月来たばかりの派遣スタッフが月30万なの…」という不満が社内から出てしまう事も。
(こういう不満は、派遣スタッフに直接来る事はまれで、ほとんどは、派遣会社の営業さんへの愚痴という形で出てくるようです)
こういう点から見ましても、やはり派遣先の会社は、「なるべく大きく安定していて、社員の平均年収も高めの会社」が理想と言えるかもしれません。
派遣の時給が高くなる理由その2・専門的なスキルが必要だから
一見、同じような求人に見えるのに、他より時給が高い場合、「実は高いスキルが必要な求人だから」という理由もよくあります。
特に、必要なスキル欄でエクセルの関数が細かく指定されていたり、「〇〇の経験を■年以上」など、ちょっとした所にハードルの高い要求が書かれている事があります。
これを見落として応募しますと、まず派遣会社から「ちょっとこの求人は難しいと思います」とお断りされてしまうような場合も…。
専門スキルが必要とされる職種(難易度高め)
派遣の職種は色々と幅広くありますが、中でも、専門的なスキルや経験が求められるのは、こういうジャンルがあります。
・経理、財務、法務、翻訳など専門知識が必要なジャンル
・技術系(CAD操作、設計など)
・IT系(プログラミング)
これらの職種は、時給も高いですが、その分、必要なスキルも高めです。
未経験からでは非常に受かりにくいジャンルですので、時給だけで選んで応募するのは避ける方が無難です。
派遣の時給が高くなる理由その3・仕事がキツイ、不人気求人だから
最後に、できれば避けておきたい「時給が高い理由」は、仕事がキツすぎて不人気な求人の場合です。
特に悪いパターンですと、
「社風がブラック、仕事がキツすぎる → すぐにスタッフが辞める(離職率が高い) →低い時給では人が集まらないので、時給を高く設定している」
という例です。
このタイプに当たってしまうと、最悪の場合はメンタルに悪影響が出ることもありますので、何としても避けておきたいものですよね。
悪い理由で時給が高い求人の見分け方
もちろん確実に見分ける方法ではありませんが、やはりヒントになる見分け方はあります。
まずは「年中、求人が出ている」という場合があります。
新人が入社してもすぐ辞めるので、年中同じ求人が出ているような例です。
また、「やる気、元気、上昇志向のアピールがすごい」という求人も要注意です。
特に営業・販売系やコールセンター(セールスの電話系)でたまに見かける求人です。
「頑張り次第で時給1700円以上も! さらに正社員になった先輩も! 月収〇〇万円も夢じゃない? あなたの夢をかなえませんか!」的なノリの案件です。
派遣の求人サイトで、ここまで露骨な書き方はあまりありませんが、転職サイトではいまだによくあるタイプです。
派遣先がわかった段階で、派遣先の正社員の求人を、転職サイトで調べてみるのも一つの方法です。